日々の生活の中で、胃の不調に悩まされることは誰にでもありますよね。食事の後に感じる胃もたれや胸やけ、ストレスによる胃痛など、胃のトラブルは様々です。そんな時、頼りになるのが胃薬です。しかし、胃薬と一口に言っても、その種類や効果、使用方法には違いがあります。適切な胃薬を選び、正しく使用することで、症状を効果的に和らげることができます。
目次
胃薬とは
胃薬は、胃の不調を和らげるために使用される薬です。胃酸を中和するもの、胃酸の分泌を抑えるもの、胃粘膜を保護するものなどがあります。適切な胃薬を選び、正しく使用することで、症状を効果的に和らげることができます。
胃薬の種類と商品
H2ブロッカー
胃酸の分泌を抑える薬です。効果が比較的長時間持続し、胸やけや胃痛の緩和に役立ちます。
ガスター10
• 使い方: 胃の不快感、胸焼け、胃痛、胃酸過多に対して使用。ヒスタミンH2受容体拮抗薬として胃酸の分泌を抑えます。
• 対象年齢: 成人(15歳以上)。
• 用法・用量: 1回1錠(20mg)を1日2回、朝食後および夕食後に服用。最大服用期間は2週間。
アシノンZ
• 使い方: 胃潰瘍、十二指腸潰瘍、胃炎に使用。ヒスタミンH2受容体拮抗薬です。
• 対象年齢: 成人(15歳以上)。
• 用法・用量: 1回1錠(75mg)を1日1回就寝前に服用。症状が重い場合は1日2回(朝食後および就寝前)に増量。最大服用期間は8週間。
制酸薬
胃酸を中和して胃の不快感を和らげる薬です。即効性があり、短期間の症状緩和に適しています。
太田胃散
• 使い方: 胃の不快感、胸焼け、胃もたれ、胃痛、二日酔いなどに使用。制酸剤として働きます。
• 対象年齢: 成人(15歳以上)。
• 用法・用量: 1回3錠を1日3回、食後に服用。
第一三共胃腸薬
• 使い方: 胃の不快感、胸焼け、胃もたれ、消化不良に使用。制酸剤や消化酵素が含まれています。
• 対象年齢: 成人(15歳以上)。
• 用法・用量: 1回1~3錠を1日3回、食後に服用。症状に応じて適宜増減。
胃粘膜保護薬
胃粘膜を保護し、胃の炎症や潰瘍を予防・治療する薬です。
スクラート
• 使い方: 胃潰瘍、十二指腸潰瘍、胃炎の治療に使用。胃粘膜を保護し、治癒を促進。
• 対象年齢: 成人(15歳以上)。
• 用法・用量: 1回1包(500mg)を1日3~4回、食前または就寝前に服用。最大服用期間は8週間。
ガストール
• 使い方: 胃の不快感、胸焼け、胃痛に使用される制酸剤。
• 対象年齢: 成人(15歳以上)。
• 用法・用量: 1回1包(1.5g)を1日3回、食後に服用。症状に応じて適宜増減。
消化酵素薬
消化酵素を補給し、食物の消化を助ける薬です。消化不良や胃もたれの改善に役立ちます。
新エビオス錠
• 使い方: 消化不良、食欲不振、栄養補給に使用。ビール酵母を主成分とします。
• 対象年齢: 子供から大人まで(年齢に応じた用量があります)。
• 用法・用量:
• 成人(15歳以上)は、1回10錠を1日3回、食後に服用。
• 11~14歳は、1回8錠を1日3回、食後に服用。
• 7~10歳は、1回5錠を1日3回、食後に服用。
太田胃散整腸剤
• 使い方: 胃の不快感、胸焼け、胃もたれ、消化不良に使用される整腸剤。消化酵素や乳酸菌が含まれています。
• 対象年齢: 成人(15歳以上)。
• 用法・用量: 1回3錠を1日3回、食後に服用。
症状に合わせた胃薬
・胸焼け、胃酸過多、ストレス(空腹時に悪化)
→H2ブロッカー、制酸剤、胃粘膜保護
・胃もたれ、消化不良
→消化酵素
・80歳以上でガスター10を使いたい人
→六君子湯、半夏瀉心湯
胃の健康を保つための生活習慣
胃に優しい食事
→脂っこいものや辛いものを避け、消化に良い食事を心がけましょう。例えば、野菜中心の食事や発酵食品を摂ることが胃に優しいとされています。
ストレス管理
→ストレスは胃の不調の原因となるため、リラックスできる時間を持つことが大切です。趣味を楽しむ、運動する、深呼吸をするなどの方法が効果的です。
規則正しい生活
→規則正しい生活習慣を持つことで、胃の健康を保ちやすくなります。例えば、決まった時間に食事をとり、充分な睡眠を確保することが大切です。
胃薬購入にあたっての注意点
以下の症状がある方、使い方をしている人は医療機関の受診を
→・お腹の右下が限局的に痛む
・振動で痛みが強まる
・24時間痛みが続いている
・痛み止めを使っている
・胃薬を長期間使用している
・妊娠の可能性あり
まとめ
胃薬には様々な種類があり、それぞれ異なる作用機序と効果があります。症状に応じて適切な薬を選び、正しく使用することで、胃の不調を効果的に和らげることができます。自己判断で薬を選ぶことは避け、必要に応じて医師や薬剤師に相談することが重要です。
胃の健康を保つためには、薬の使用だけでなく、日常生活での食事やストレス管理も大切です。健康的な生活習慣を心がけながら、胃のトラブルを予防しましょう。