意外と質問が多い市販の便秘薬の選び方

医療

ドラックストアで働いていると結構質問が多い便秘薬。
便秘薬の違いは何?
子供が使えるのは?
効き目が早いのは?
手短に商品を交えてわかりやすく解説していきます。

便秘とは

そもそも便秘とは、①排便回数の低下②排便の困難さ③硬便④残便感などを呈する状態です。

便秘薬の種類

下剤には大きく分けて「刺激性下剤」と「非刺激性下剤」2つのタイプが存在します。

刺激性下剤

腸の筋肉を直接刺激して蠕動運動を促し、便を排出します。即効性があり、短期間で便秘を解消したいときに適しています。ただし、長期使用は腸の機能を低下させるリスクがあるため注意が必要です。

非刺激性下剤

腸内に水分を引き込むことで便を柔らかくし、自然な排便を促します。刺激が少なく、長期使用にも適しています。即効性は低いですが、慢性的な便秘に効果的です。

ドラックストアで買える便秘薬

刺激性便秘薬

コーラック

成分:ビサコジル

特徴:腸を刺激して蠕動運動を活発にし、効果が早く現れます。急に便秘を解消したいときに便利です。

使い方:成人1日1回 1回2錠

ビオフェルミン便秘薬

成分:ピコスルファート

特徴:刺激性の作用に加えて、ビフィズス菌などの善玉菌を含み、腸内環境を整えることで便秘を改善します。腸内の善玉菌が増えることで、腸の働きが活発になり、自然な排便を促します。

使い方:成人1日1回 1回3−6錠

タケダ漢方便秘薬

成分:センノシド

特徴:漢方由来の成分で腸を刺激し、自然に近い形で排便を促します。

使い方:成人1日1回 1回4錠

非刺激性下剤

酸化マグネシウムE便秘薬

成分:酸化マグネシウム

特徴:腸内に水分を引き込んで便を柔らかくし、穏やかに排便を促します。長期間の使用に適しています。

使い方:成人1日1回 1回3−6錠

刺激性下剤、非刺激性下剤以外の便秘薬

便秘薬には刺激性便秘薬、非刺激性便秘薬の他にも比較的即効性のある坐剤や浣腸も薬局には売られていることがあります。

坐剤

新レシカルボン坐剤

使い方:直腸に挿入します。肛門に座薬を挿入し、5〜15分程度で効果が現れます。
1日1回、便意が感じられるまで使用可能。

注意点:使用前に手を洗い、座薬を冷蔵庫で冷やして固くしておくと挿入しやすいです。
使用後は座薬が溶け出すまでしばらく横になって待つことを推奨します。

浣腸

ケンエー浣腸

使い方:肛門にノズルを挿入し、内容液をゆっくり注入します。
10〜30分で効果が現れます。
1日1回を目安に使用します。

注意点:使用前に内容液を人肌に温めると使用感が良くなります。
注入後はしばらく横になって効果を待ちます。

イチジク浣腸

使い方:肛門にノズルを挿入し、内容液を注入します。
10〜30分程度で効果が現れます。
1日1回使用することができます。

注意点:使用前に内容液を温めると快適です。
注入後はしばらく横になって待つことが推奨されます。

服用にあたっての注意点

以下の症状がある方は市販薬で対応せず、医療機関の受診を
→・薬を服用していても良くならずに細い便や、血便がが出ている
 ・発熱や腹痛・嘔吐の症状がある
 ・下痢と便秘を繰り返す
 ・便秘薬の乱用、長期間の使用、改善が見られない

まとめ

便秘薬を選ぶ際には、自分の便秘の原因や症状、使用目的に応じて適切なものを選ぶことが重要です。急に便秘を解消したい場合は「刺激性下剤」、長期間にわたる便秘改善には「非刺激性下剤」が向いています。使用前には必ず製品の説明書をよく読み、必要に応じて医師や薬剤師に相談してください。

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